研究内容総括

商店街HPや地域サイトを作成していく上での重要なポイントを研究した結果を纏めています。当研究会で支援している商店街での経験も含めています。

WEBサービスの沿革

主要なWEBサービスの沿革は以下となっています。

  • 1991年:世界最初のWEBサイト発表
  • 1998年:Google創業(検索サイト)
  • 1999年:iモードサービス開始(モバイルWEBサービス)
  • 2000年:フレッツADSLサービス提供開始(固定インフラ)
  • 2003年:wordpress初版リリース(WEBツール)
  • 2004年:facebook創業(SNS)
  • 2005年:youtube開設(動画)
  • 2006年:ニコニコ動画サービス開始(国内動画)
  • 2007年:初代iphone発売(スマホ)
  • 2008年:日本でのiphone発売(国内スマホ発売)
  • 2014年:instagram日本語版開始(SNS/画像)
  • 2016年:Pokemon Go サービス開始(位置ゲーム)

地域情報(ローカル情報)発信サイトの沿革

国内ローカル情報の発信サイトとして主力となっているものは少ないですが、以下のサイトがあります。

  • 1992年:日本最初のWEBサイト
  • 1994年:首相官邸WEBサイト開設
  • 2000年:まいぷれサービス開始
  • 2008年:枚方つーしん開始
  • 2011年:ジモティー設立
  • 2014年:googleマイビジネス開始

将来におけるWEB/DXの方向

将来においてはDXによって判断・消費行動がAIによって左右されるようになります。
WEB・SNSに自社の強みを定期的にアップロードする仕組みの構築が重要になってきます。

パーベイシブAIというのは普及型AIといわれるものです。PCであったり、クラウドで処理したものをタブレットなどで毎朝、随時の行動提案されることが予想されます。
(Siriに聞かなくても、朝起きるとAIから提案されるイメージです。)

各事業所はWEB上に情報をアップしなければ、存在しないことと同義になっていきます。

WEBページ運用の流れ

WEBページ運用の流れ

  1. 情報収集プロセス
  2. 編集・記事作成プロセス
  3. 内容チェックプロセス
  4. 掲載処理プロセス

基本的にはこの流れで進んでいきます。

情報収集プロセスで発生する問題

  • ネタ不足
  • 不適切な品質重視(品質基準)

特に商店街などでは店舗からの情報が上がってくる情報が集まらないことが、ネックとなります。

編集・記事作成プロセスで発生する問題

  • 編集記者の不在
  • スケジュールの未定

WEBページ作成を重視しない場合、締め切りが発生せず、延々と投稿がされない状態となります。

内容チェックプロセスで発生する問題

  • 責任者(チェック者)未設定
  • チェック者(社長・理事長など)の繁忙

チェックする人が存在せず、チェックした旨の報告もないため、チェックがおろそかになります。また、チェックがない場合は、評価がされず、更新の重要性が低下し、結果として頻度の低下につながります。

掲載処理プロセス後で発生する問題

  • 連絡プロセスの未整備
  • アクセス数未確認
  • 成果モニタリング、改善仕組み不足

掲載すること自体は簡単ですが、アクセス数を始めとした評価を行わない、仕組みを構築しないため、掲載処理後に重要性や改善を進めるモチベーションを維持できなくなります。

商店街サイトのWEBページ運用の対策ポイント

情報収集プロセスにおける改善策

  • ネタ提供者の確保
  • 優先度の確認

各事業者が発信したい情報や発信する情報を作っていく、集める仕組みを作ることが重要です。

編集・記事作成プロセスにおける改善策

  • 記事作成者の確保
  • 専属担当者の確保
  • 複数の担当者の確保
  • 長期スケジュール計画策定

いつ・誰をまず決めることが重要です。また、何も決めておけば更にうまく進みます。

内容チェックプロセスにおける改善策

  • 複数責任者の設置

基本的に社長や部長などの忙しい人にするとチェックが困難です。時間的に余裕があり、判断ができる人がチェッカーとなることが必要です。

掲載処理プロセス後における改善策

  • 連絡方法の確定
  • 定期モニタリング

HPの効果を継続的にチェックしていく仕組みが必要となります。

成功している地域サイト・商店街HPの特徴

成功している地域サイトには以下の特徴があります。

  • 多頻度の更新(一日、一記事は存在している。)
  • 写真を多数利用しており、文字は少なめ。(流し読みが簡単)
  • 特集記事、カテゴライズが充実している。(長期の運営でストックが溜まっている)
  • 観光系は人気スポットの強い記事が存在している。(検索数が伸びやすい)
  • 行政とのタイアップ記事がある。(記事の価値を高めている)
  • 地域資源の認識と活用をしている。(検索への効果が大きい)
  • IT企業出身者が運営を行っている場合が多い。(操作へのハードルが低い)
  • 地元の人が気になる情報を中心に提供している。(通常のアクセスが多くなる)
  • 情報募集を積極的に行っている。(ネタ集めを定期的にしている。)
  • クイズ形式など、参加型の記事が入っている。(参加しやすい)
  • ライター募集を定期的に行っている。(記者を定期的に集めている)
  • 記事の面白さを重視している。(笑えるコンテンツが多い)

一般の人の需要を満たす部分を抑えているということであり、マーケットイン・マーケティングの意識がちゃんと存在していることがわかります。

失敗している地域サイト・商店街HPの特徴

  • 更新頻度が落ちている。
  • 記事の情報濃度が薄い。ロボット化等。

特に商店街のHPは更新されていないことがほとんどであり、結果として存在価値が低下しています。この多くは目的・運用を含めて、十分に検討されていないために発生しています。

それでも各種の補助金でデザイン会社に頼んで作成されるHPが後を絶たないのが現状です。

商店街の現状と問題点

全ての商店街に共通するわけではありませんが、多く共通するものは以下となっています。

商店街における問題点

  • 商店街組合役員、商店主の危機感において、商売は優先順位が低い。(売上を増加する目的が弱い。)
  • 決定する仕組み、継続する仕組みを作り上げるための事務能力が低い。(組合活動が片手間となる)
  • 高齢化が進んでいることもあり、若い住民と感性がズレている。(年齢ギャップ)
  • 改善の能力の高い若い店主は通常営業と自身の生活・家庭サービスで精いっぱいであり、時間の余裕もない。(余裕時間の少なさ)

商店街HP改善に対する問題点

  • IT・WEBへの知識がなく、宣伝について使うことの意識が低い。
  • スマホを保有していない商店主も多く、SNSへの知識も低い状態となっている。

商店街でHPを改善できる可能性と意識

  • WEB対応する必要があるということの意識はある。
  • 販売促進費をチラシからWEBに振り分ければ、対応できるだけの予算はある。
  • 事務局がいるところは事務能力・時間に余裕がある。

商店街HPを取り巻く環境と能力

商店街HPを取り巻く環境は以下となっています。

商店街内の人だけではうまくいかないところもあります。商店主は忙しい方と忙しくない方の両方がありますが、店を開けた後に来客を待っている時間は多い場合が多いです。

商店街HPを運営していくためのPDCA

商店街HPを運用していくためにはPDCAを正しく設定し、回していくことが必要となります。また、上記プロセスについて対応していくことも重要です。

ただし、商店街のみで進めていくことは困難であり、補助金で作っても、動かないため、効果が十分に出ないというのが問題です。

一つの方法として、中小企業診断士を始めとした外部の支援者を活用する方法があり、独立診断士だけでなく、企業内診断士による支援も有効だと考えられます。