事例紹介

次に、BtoBでSNS施策をおこなっている事例を紹介します。

  • 会社   美容系設備の製造販売メーカー(非上場)
  • 所在地  大阪府大阪市
  • 事業内容 美容関連機器の製造販売(完成品)
  • 特徴   創業当時からの主力製品で世界トップシェア
         主力製品のノウハウを活かし、他業界へも進出
         関連事業も別会社で展開

まずは、SNS施策の全体像です。
会社全体の情報発信ツールはHP/Facebook/インスタ/X/会員サイトなどを展開しています。
特に、インスタは用途別に複数アカウントを展開しており、製品の買い手である美容関係者には有効なマーケティング施策となっています。

また、各アカウントの発信内容や更新頻度も決められているようで、属人的になりがちな”中の人”頼みの施策ではなく、業務として会社全体でSNS施策に取り組んでいることが見て取れます。
アカウントは多いですが、コンテンツは複数アカウントで使いまわしされていたり、モバイルスクールで2次利用がされていたりと、効率化されています。


インスタアカウントの実際の画面周りを見ていきます。
まずは、公式アカウントです。会社全体のイベントや入社式などの情報が中心です。プロフィール欄に「DM非対応」をあらかじめ明記するなどの工夫があり、特にハイライトに「災害時の製品に関する問い合わせ先」のみ掲載しており、メーカーとしての誠実さが表れていると感じました。

次に、美容関係者向け情報アカウントです。
美容関係者向けアカウントは複数展開しており、このアカウントはポータルサイトのように、各アカウントへの誘導を行う役割を担っています。プロフィールやハイライトも目的別に各サイトへ遷移する作りになっており、ユーザーは興味のある別アカウントへストレスなく誘導されます。 

次はイメージ訴求アカウントです。
こちらは導入事例の写真のみで構成されています。目的別にアカウントを分けたからこそ行える施策です。フィード内も製品情報などのテキスト情報は最小限にとどめ、魅力的な写真を画像コレクションとして掲載するアカウントです。どちらかというと、ピンタレスト的な使用例なのかもしれません。ハイライトも導入例が「色」別※に分類されており、すぐに、自分好みの事例が見つかります。

※ 黒Xグレー系、ホワイト系、ナチュラル系、カラフル系 など

次は、別事業でのイメージ訴求アカウントです。
こちらも美容関係者向け同様、導入事例を魅力的な写真で紹介しています。
本事業は完成品ではなく、カスタム品の提供を行っているためか、サービス内容は同じものを
買い手の業種ごとにアカウントを3種類展開しています。
フィードでは、事例写真と共に事例の状況をより詳しく説明しています。イメージを訴求するだけでなく、実際に顧客が自身の業種で発注した場合に参考となる情報が掲載されており、購買意欲が掻き立てられるアカウントとなっています、

次は、展示会専用アカウントです。
対象は製品購入の意欲がある程度高まった顧客と思われます。リアル展示会やオンライン展示会など、複数の展示会が用意されており、フィード欄には展示会自体の利用方法がピン止めされています。また、プロフィール欄やハイライトも目的別に情報アクセスが可能で、展示会予約画面へとスムーズに誘導されます。
 フィードの投稿欄は製品の動画のみ掲載されています。製品全体を360度動画で撮影したり、可動部分を動かして説明したり、実際の使用感をわかりやすく伝えています。また、備品や小物、人物を配置することにより、購入後のイメージが湧くような工夫がされています。

次は、美容関係者向けの商材アカウントです。
商材は主力製品より安価な消耗品で、この商材を使ったスナップショット中心です。実際の使用感を伝える商材情報の投稿とイベントや他媒体とのコラボなどカルチャー発信的な投稿の2種類が混在しています。

次は、同じ商材のアカウントですが、一般消費者向けです。
元々美容関係者向けだった商材を一般消費者向けにも販売しており、こちらのアカウントからECサイトへ遷移します。複数のブランドを展開しており、ハイライトはブランドごとに纏められています。特徴的なのは、一般向けの美容雑誌など、メディア掲載された情報をハイライトで常にチェックできるようにしています。各ブランドも一般的に知名度が高い訳ではないため、安心感や信頼感の醸成目的と思われます。また、フィード内の投稿も一般消費者向けらしく、各商材のサイズや価格などを細かく掲載しています。

最後は美容関係者向け教育アカウントです。
美容関係者向けにお役立ち情報を発信しています。お役立ち情報は技術的なものだけではなく、集客方法や店舗運営のこつなど取り扱う範囲は広く、美容関係者が欲しい情報が詰まっています。また、フィードは講義動画のチラ見せ(1):お役立ち情報(2)の割合で構成されており、画面上でも美しく配列されています。

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